体験取材……携帯メールのやり取りのみで友人と食事。

せっかく、食事に来ているのに、相手が携帯ばかりいじっている……その原因の多くは、おそらく携帯メールであろう。
非常に便利な通信手段であるが、便利であるがゆえに、時と場所を選ばずにだらだらとやり取りを続けてしまいがちという欠点も抱えている。
せっかく会話が盛り上がったところで、食事の相手がメールを受信。手慣れた手つきですぐに返信をして、またもや受信なんてのは良くある話だ。
何かのついでで一緒になったような相手ならまだ良いが、それが、もしも友達以上恋人未満の相手だった場合には目も当てられない。
「今夜は決めるぞ」と意気込んだ攻めの夜に、突然訪れる無間地獄……
電波をもたないか弱い我々に出来ることといったら、大事な場面でメールが来ないようにメルテル坊主(メールが来ないように吊るすテルテル坊主のようなもの)を事前に吊るしておくことぐらいのものである。
そこで今回は、そんな悩める皆様のために、我々が身をもって食事中にメールばかりしていることの愚かしさを証明させて頂くことにした。
この体験取材記を読んで、「食事中の携帯メールは出来るだけ控えよう!」と決意していただけたら、これ幸いである。
体験取材概要

取材内容
食事中の会話を全て携帯メールのみで行い、感想をレポートする。
※但し、必要に応じてお店の従業員としゃべるのはOK。
協力者
そこそこ仲が良いという程度の友人。男性。
取材場所
知人が経営するオシャレなイタリア料理店
調査時間
2時間(予約のため)
取材体験レポート「こんなアホなことやるんじゃなかった」
まずは開始直後の感想を結論から述べさせて貰う。
こんなアホなことやるんじゃなかった。
とにかく選んだ場所と日時が悪かったとしか言いようがない。
今回の取材の意図からすると、ある意味では良い選択だったと言えるのかもしれないが、私も記者である前に一人の人間だ。耐えられる重圧と耐えられない重圧というものがある。
土曜の8時といえば、イタリア料理店はカップルのラブラブお食事タイム真っ盛りだ。このいかんともしがたい状況に、私のせいで巻き込まれた友人はのっけからムッツリ顔になってしまった。目を尖らせて、こちら睨みつける様は、まるでカタツムリのようである。その視線を全身で浴びた私が、皿の上のエスカルゴの殻のようにカチカチに固まるしかなかったのは、最早言うまでもない。
しかしながら、人間というのは現金なものだ。
私が手始めに、『今日は本当にゴメン。奢るからヨロシクね』の謝罪メールを送ると、かわいい絵文字付きで、『サンキュー、これはこれで楽しめそうだね』の返信があっさり携帯に送られてくるではないか。
しかもそれに続けて、『やっぱりワインよりはビールだな』なる、話題フリのメールまで受信することにも成功したのだから、これはもうビックリである。手元のナプキンを八つ裂きにしてしまい兼ねないほどのあの不機嫌さは、一体何処に消えてしまったのだろうか?














